この4年間ぐらいずーっと読んでる塩野七生さんの「ローマ人の物語」(文庫本で43巻)
読んでも読んでも、また最初に戻って読みたくなる、ある意味エンドレスなシリーズ。
私には難しすぎるよ!と思うときもあるのですが、読むたびに深い洞察と、スパイスの効いた文章の端々に刺激され、発見と学びの多い本。
高校生の時は西洋史とかあんまり好きじゃなかったんですけどね。
暗記ばっかりに感じて、人物像とかドラマが見えなかったし。
この本は古代ローマ人が実際に生きていて、私たちと同じように生活していたことも実感させてくれる本だと思います。
「古代ローマに行ってみたい!」となる本です
これ書くのに、どれだけ研究や洞察・思考の時間を使いはったんやろ、、、と。
文章文章が味わいあって、まるで美味しいワインを味わっているような感覚になる。
そして実際に良質なワインを飲みたくなるから不思議。笑
(ただ私が飲みすけなだけか・・・。)
私は文庫版の方を愛用しているのですが、この本の大きさやサイズも、スーツやコートのポケットにもすっぽり入って、軽く、邪魔にならず、著者がきっと働く人に配慮してくれたんだろうなあ、と。
飛行機などにも持ち込みやすいし、電車でもさっと取り出しやすい。
だけどいつでも読めるわけではなくって、どっちかというと、自分の状態が「良い時」にしか読めない本。
疲れていたり、余裕がなかったりすると、この本はハードルが高くって、ある意味、自分の「お疲れ度」を図るメーターのような役割も果たしている。
仕事でくたくた、精神的に疲れている時は、漫画とか雑誌とか、エッセイとか、そっちに流れてしまう。
充実していて、新しいことに取り組みたい気分の時は、この本にも向き合える。
そういう自分の元気さを図るバロメーターのような役割を果たしている本、とも言えます。